私は希哲館事業,希哲館事業とよく書いているが,それについてまとまった文章がほとんど無い。近いうちに解説文を書くつもりだが,今日は簡単に,「なぜデライトに希哲館事業が必要だったのか」を書いてみたい。
希哲館事業とは,簡単に言えば,「社会が輪郭法を最大限に活用出来るようにするための事業」だ。輪郭法というのはデライトの原理にもなっている理論で,このような技術を実装し,普及活動を担い,より良い活用の仕方を探求しているわけだ。
希哲館事業の歴史は,輪郭法の歴史と同じくらい長い。というのも,輪郭法を私が閃いたのとほとんど同時に生まれたからだ。
私が17歳で輪郭法を閃いた時,これが知能増幅(IA)技術につながることに気付いた。それと同時に,単なる技術に留まらない可能性と課題があることにも気付いた。これは現代人の人生観や世界観,政治や経済のあり方をも大きく変える発明になる。少年時代の私はそう直感した。
そこで,輪郭法とその応用技術を中心に,超現代的な全く新しい思想体系と社会基盤を構築する事業を構想した。これがつまり,希哲館事業の青写真だ。
「希哲館」は,事業の拠点となる機関・文化施設として構想したもので,建築構想でもある。その名には,輪郭法による「希哲」の復興という思いを込めた。希哲元(2007)年11月1日,希哲館事業は発足した。
個人知識管理というものを突き詰めていくと,それは知能増幅技術になる。そして知能増幅技術には,それを取り巻くあらゆる課題に対応する包括的な事業が必要になる。デライトに興味があっただけなのに,希哲館事業なんてややこしいものが出てきて面喰らった人も多いだろうが,全て必然だ。そして,それだけの背景を持っているのは,世界を見渡してもデライトしかない。
もう一つ,希哲館事業自体が,知能増幅技術としてのデライトの「デモンストレーション」になっているという側面がある。どんな新技術にも,見本になるものが要る。人類史上最大の事業構想とも言える希哲館事業構想以上にデライトの性能を実証するものは無いだろう。