作業の優先順位に若干迷いがあったり気になることがあったりして,一日考え事をしながらぼーっとしてしまった。月曜日から働き過ぎたので,単純にその反動もあるかもしれない。一応半休ということにしておいた。
新生デライト開発も追い込みの時期に入り,意識が先走りがちになっている。イメージに対して十分な仕事が出来ていない気がしていたが,振り返ってみると仕事量も収穫も十分にある。また意識的に利楽することにした。
じっくり気持ちを整えたことで,自然と生活律動も整ってきた。心身の調子もすこぶる良く,作業も捗り,しばらく休んでいた陶練も再開出来た。
最近,また進捗時限法が形骸化しつつあったので,今日からしっかり時間制限を守ることにした。集中力もさることながら,小休憩時間を取るかどうかで心身への負担が違う。
また,今日から一日一文は「輪郭整備兼一日一文」としてやっていくことにした。大輪郭整備も思いついてすぐ開発に熱中してしまい,あまり大々的なことは出来ていないが,やはり献典整備にもなり思考の整理にもなるという効用は大きい。一日一文を介してデライト宣伝と連動させることを思い付いた。
一日一文では,自分の目標意識を高めるためにも新生デライトについて書いた。あとは新生デライトの完成に向けて日々「知の行進」を続けるだけだ。昨年も6月頃から「行進」を意識していた。3ヶ月ほどして金風があり吹き飛んでしまったが,状況が似てきたのかもしれない。
デライトには「使い方」というページがあるのだが,これは最初の頃からまともに更新出来ていない。デライト開発もありがたいことに快調で,いちいち更新していられないほど変化が激しかった。このあたりも近日中に刷新するので,もうしばらくお待ち頂きたい。
もっとも,多くのデライト初心者が躓いているのは,細かい操作方法というより,どういう考え方で使っていくものなのか,という所なのではないかと思う。デライトで躓きやすい「使い方の考え方」について,このあたりで少し補足しておきたい。
デライトは風変わりで慣れが必要なものではあるが,特に難解なものではない。開発者の力不足による不親切さは多々あるものの,あくまで誰でも使えるものを目指している。まずは,ちょっとしたゲームのルールを覚えるつもりで読んでもらいたい。
デライトは,個人の知識をよりよく育て,生活の様々な場面で役立ててもらうためのサービスだ。それを突き詰めた結果として,互いに入れ子に出来る「輪郭」という単位で情報を扱う仕組みを持っている。
ここでいう「輪郭」というのも,まずはごく普通の言語感覚で理解してもらえればいい。ある物事の全体を取り囲むもの,という意味だ。もっと具体的にイメージしたければ,手で輪っかを作り,目に見える風景の一部分を切り取って見てほしい。写真の構図を考える時などに似たことをよくやるが,その時に手で作っている輪っかは,世界のある部分の輪郭だ。
その輪郭を,自由に“保存”出来たらどうだろうか。輪郭の中にまた輪郭を作ることも出来る。一つの輪郭は,他の無数の輪郭を含むものであると同時に,他の無数の輪郭に含まれるものになる。そのようにして,“世界を捉える”ことは出来ないだろうか。さらに,この考え方をコンピューティングに応用することで,従来の情報管理が抱えていた問題を解決出来るのではないか。ここからデライトの輪郭という仕組みが生まれた。
例えば,ファイルをフォルダ(ディレクトリ)という入れ物で分類管理する仕組みは広く使われているものの,人間が頭の中で扱っているようには情報を扱えない。一つの物事をどこに分類するかは,見方によっていかようにも変わりうるからだ。これは,一つの情報を一つの入れ物に所属させるような「階層構造」一般の問題(こうもり問題)としてよく知られている。
他方,こうした問題を解決するため,より柔軟な「ネットワーク構造」(グラフ構造とも)を利用した仕組みも広く使われている。Wikipedia などで利用されているウィキはその代表例だ。ウィキは,ウェブのハイパーリンクという仕組みを最大限に活かし,縦横無尽にリンクを張り巡らしながら情報を整理出来るように設計されている。しかし,こうした技術も万能ではない。柔軟な分,散漫・乱雑になりがちで,焦点を絞って情報をまとめることには向いていない。