{カタカナ語}{希哲館訳語}{論組}{如零}{かっこよく}{希哲14年6月30日}{希哲14年6月30日のツイスト}{ツイスト}{ヌル}{想像}(12)
{如零}{希哲14年1月13日のツイスト}{希哲14年1月13日}{ツイスト}{ヌル}(5)

{あれ K#F85E/5B28-F6F6}

さっきも書いたが,それこそヌルを「如零」と訳せるなんて,思いもしなかった。思いついた時,自分が一番驚いた。

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{希哲館訳語}{如零}{希哲14年1月12日のツイスト}{希哲14年1月12日}{ツイスト}{ニル}{ヌル}{〈null〉}{ゼロ}{〈nil〉}(11)
{如零}{ニル}{ヌル}{翻訳}{学問}{技術}{公開}(7)

{ヌルを「如零」と訳す K#F85E/4686-75BF}

最近の訳語如零」(にょれい)は,閃いた瞬間ひさびさに鳥肌が立った。「無い」ことを意味するヌル〔null〕,あるいはニル〔nil〕を指す。

ヌル(ナル)やニルは勘機コンピューター)の分野ではよく使われる言葉であり,参照すべきものが存在しないことを主に意味する。特に日本語の場合,「ぬるぬる」や「にゅるにゅる」という擬態語にも似た音からはどちらかというと気持ち悪い印象を受けるが,これがその機能の特異さとあいまって不気味な言葉になっている。そこでもっと格好良く表現出来ないものかと思った。

まず私はナルを「名零」(なれい),ニルを「似零」(にれい)と訳すことを思いついた。ヌル/ニルはゼロ似た概念であり,しばしば同一視されるため,名前付きの零,似せた零,という意味でさほど悪くない。ただ,ヌル/ニルの違いは各分野における慣習的なものであり,使い分けるのも煩雑だ。例えば C++ 言語における NULL はそのまま 0 の別名であり名零という表現はよく体を表しているが,他の用例一般に適した訳語かというと微妙なところだ。広義のヌル/ニルを比較的汎用性の高い「似零」とまとめて訳そうかと思ったが,まとめることを考えるとニルを音写した「似零」に拘る必要もなく,もっと美しい語が欲しくなってくる。

そして入零能零……などと試行錯誤しながら辿りついたのが零の如し,すなわち「如零」(にょれい)だ。読みが呉音漢音混じりでやや俗っぽいことを除けば完璧といえるだろう。この訳語を使えば,ヌル文字は「如零文字」,ヌル ポインタは「如零翻体」,ヌル コマンドは「如零駒手」……などと表現出来る。

仏教における「」はゼロと根を同じくするインド由来の概念だが,無我に似た如零のあり方は「如来」のようでもある。ひょんなことから最新の科学技術東洋思想がここに調和した。

……というのは半分冗談だが,あのぬるぬるした不気味な言葉が,それらしい漢字を当ててみるだけで妙に格好良くなり自分で笑ってしまった。これは今後しつこいほど使っていきたい。

{ヌル}

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