https://adventar.org/calendars/9044
{デライト Advent Calendar 2023のふりかえり K#EDD2/07C8}
『デライト Advent Calendar 2023』最終日。
catさんの「参加人数は"のべ"でも私は一向に構わない!」の熱い言葉に背中を押してもらい、アドベントカレンダーを作ることを決意した。参加いただいて本当に感謝いたします。
このアドベントカレンダーによって、2023年のデライトの描像が残され、未来から2023年のデライトを懐かしむことができるようになった。後からデライトに来た人にとっても「デライトとはどのようであるか」を知るための一塊の記事群として役立つだろう。
12月に入って気づいたのだが、12月というのは、仕事の締めやの、忘年会やの、なんやかんやで大変に忙しい。そもそも、2日に1回程度のペースで何らかの文章を書くというのは結構しんどい。しんどかった。私が全部埋める覚悟とかのたまっていたが、一人で25日分を埋めるのはムリだっただろう。ムリです。
然らば、私と同じく社会人であろうcatさんもメタメタに忙しかったはずである。忙しい中ありがとうございました。
後半のわたしの投稿はややネタ切れ気味だったが、デライトのおかげでなんとかなった感じがある。デライトに散りばめられたネタ(あるいは書き散らかして放置したネタ)が時たま掘り起こされた。
もし来年もアドベントカレンダーをやるとしたら、テーマの抽象度を一つ上げて、『PKMS アドベントカレンダー』とかにしたい。そうすればデライトの外の人も参加できて良い。また、宣伝的なことをちゃんとやりたい。そのためにも書き溜めるなどして余裕を作っておきたい。
「デライトの外の人も参加できて良い」とは言うものの、私の顔は狭く、集客力が皆無なのでそううまくは行かない気がする。
まあ色々改善点はあるが、来年考えよう。そもそもやるかどうかも分からない。
最後に、デライトの開発者であり運営者である宇田川浩行さんに謝辞を述べさせて頂きたい。
デライトを始めてから間違いなく私の人生は豊かになっている。デライトは好奇心を刺激する知識との出会いを促進してくれた。加えて、デライトを使うことで得られた知識は、転職、転居、副業、大学の研究室への潜り込みといった転機を下支えした。これで彼女もできれば、胡散臭い広告みたいな好転具合である。全てデライトを使わせてくれている宇田川さんのおかげであることは疑いようもなく、深甚なる感謝と共に、今後の益々のデライトの発展を楽しみにしている。
{デライト三年生 K#EDD2/A46B}
2023年12月24日。クリスマスイブ。『デライト Advent Calendar 2023』の最終日の一日前でもある。
私がデライトを使い始めたのは2020年5月13日である。2023年12月24日時点における私はデライト三年生ということになる。
デライト以前の私がどのように思考していたのかは、もはや思い出すことはできず、記録にも残っていない。なぜならデライトがなかったからだ。紙や普通のデジタルツールでは、実質的に思考のログを残すことができない。それらでは「無益な情報」は削ぎ落とされ「有益な情報」だけが残される。
三年もデライトを使っていると、デライト無しに有効な思考はできなくなってきている。デライトは私の思考にとって不可分な一部となっている、『攻殻機動隊』では、インターネットによって自然発生した情報生命と人の融合が描かれている。あんな感じだ。
{デライトと発想メモ K#EDD2/4222}
流石にネタが尽きてきたので、ネタと引っ掛けて「アイデアメモ」をデライトでやりくりする方法、すなわち発想メモの管理というやつについて。
ここでのアイデアというやつは、ほんのちょっとした思いつきや、フレーズを指す。
基本はその日の輪郭に引き入れる。その日に思いついたアイデアというのは相関を持つ可能性が高く、積極的に相互作用させたい。
可能な限り複数のアイデアを結合させる。一つの文章にしてしまう。よく言う豆論文的な感じ。
興味のあるテーマは繰り返し考える。何らかのアイデアを出す。テーマを表す輪郭に引き入れて、雪玉のように大きくしていく。関連情報も引き入れておく。
アイデアの雪玉が大きくなっても、何かが楽になったりはしない。何かが起こったりはしない。ただ雪玉が大きくなるだけだ。だが、だだ雪玉が大きくなるだけで楽しい。
{【2023年最新】t_wが書くアドベントカレンダーの予定 K#EDD2/88AB}
{輪郭法による幸福の増幅 K#EDD2/8789}
{t_wの引き入れの方法の変遷 K#EDD2/8E42}
- 第一期
- 何もわからない。使い始めた当時は前後景継承という機能があり、継承された前景でヤベーことになっていた。
- 第二期
- 輪郭の文中に登場した単語の輪郭を作って前景に引き入れていた。とりあえずこれをやっとけば最低限検索できることが分かった。
- 第三期
- 前景への引き入れが文章化されてきた。その文章をさらに分かち書きして引き入れる。引き入れが複雑さを増していった。
- 第四期(いまここ)
- 輪郭の包含関係(あるいは上下関係)に気づく(開発者に諭される)。輪郭が現す概念の関係(is-aやhas-a)を前景や後景で表現するようになる。文中の単語に縛られなくなり、より自由な引き入れをするようになった。
{デライトの輪郭内のHTMLにcontenteditableを設定できる K#EDD2/C5C2}
編集できたからといって保存はできないため、特にこれといった使い道はなさそう。
書き方は下記の通り。
<pre contenteditable>編集できるゾーン<pre>
編集できるゾーン
{デライトのウィジェット(ブログパーツ)化 K#EDD2/D6A2}
概説
デライトをブログパーツにすれば、はてなブックマークのように、ブログのコメント欄の如く使えるようにできるというアイデア。
やってみよう
HTMLのiframeを使うだけでできてしまう。
https://codepen.io/tt_w/pen/PoVaVgy
<html>
<body>
<iframe width="30%" height="600px" src="https://dlt.kitetu.com/KNo.EDD2/3A54"/>
</body>
</html>
いかがでしたか?
コメント欄として使うには、いま一歩たりない気がする。
- 記事やウェブページを作ったら、自動で輪郭が作られると良さそう?
- そうなるとKNSのデライトとはまた違った輪郭法応用サービスとして作った方が良いのかもしれない
- 後景(コメント)が主として表示されない
{Misskey.ioの利用者の急増と、デライトの凪 K#EDD2/9988}
Misskey.ioは2023年で利用者が急増した。2023年1月頃には1日のアクティブユーザーは500人程度だったが、2023年12月には11,000人程度となっている。11ヶ月の間に22倍に増えたことになる。ピーク時の2023年7月2日には59,000人のアクティブユーザーが記録されている。また、Fediverse全体としても、利用者が増えているようだ。
Fediverseの利用者急増は、Twitter(改名後は𝕏だがこの文章においてはTwitterで統一)において繰り返される騒動によってもたらされた。イーロン・マスクによるTwitter買収、サービスの改名、光る𝕏の看板、アカウント凍結祭りなど。Twitterに対する信頼は失われ、なにをやってもFediverseに利用者が流入するような状況だ。
Twitterで収益化プログラムが始まったのは特に酷い。ツイートのインプレッションによって収益が得られる仕組みだが、有名人やRTの多いツイートには必ずインプレッション稼ぎのための低品質なリプライが付けられている。これではマトモな利用者から離れ、クソの煮凝りになっていく。
結論として、イーロン・マスクは、Twitterがギリギリで保っていた、「利用者の質」とも言うべきなにかを壊してしまった。この先に待つのは、利用者の質の加速的な低下、利用者の減少、収益の減少、サービスの終了だ。もうすでにサービスの終了以外は進行が始まっている。
では、Fediverseはこの世の楽園となるか?Twitterに代わる巨大なSNSとなるか?ならないと私は予測する。利用者が増えればTwitterと同じ道を歩む。利用者同士の軋轢、低品質な投稿や違法な投稿の氾濫、サーバーの運営費の高騰、不完全なモデレーションとそれに対する不満。Twitterが包含した、ありとあらゆる不合理が待っている。また、分散型であるがゆえに、サーバーの運営費はTwitterよりも深刻なものとなる可能性が高い。その他の問題に関しても、Twitterに比べて問題を解決・緩和できるような何かを分散型SNSが持っているようには見えない。
Twitterが斃れれば、行き場を失ったクソの煮凝りがFediverseに押し寄せる。その時、Twitterと共倒れして死ぬか、鎖国するかだ。Fedibirdは鎖国を選び、現在招待制となっている。
一方、デライトの利用者の増加は依然として緩やかだ。MisskeyやMastodonに比べてTwitterとの違いが大きすぎるために、Twitterからの流入は限定的となる。独自性が良くも悪くも防波堤として働いている。デライトは「Twitterの代わり」を探す人の目には入らない。Twitterが斃れた後も、それは変わらず、Twitterからの移住は皆無だろう。
インプレッションに代表される承認欲求がかつてのSNSを駆動した。デライターの増加を推し進めるのは、もっと質的に異なる、知識欲だろう。すなわち、希哲を持つ人の増加こそが、デライターを増加させる。
{デライトの身体化 K#EDD2/F026}
デライトの機能は極めて少ない。基本的には描き出しと引き入れの2つがデライトの機能のほとんどである。そのために、デライトは容易に身体化する。使い慣れれば、自転車のようなシンプルな道具の如く、身体の延長となる。
身体の延長となった知識は失われない。人は自転車の乗り方を忘れない。
デライトが身体化すれば、そこに描き出した知識すらもが身体化する。デライトは、知識の描き出しも、探すのも、超高速でできる。引き入れの度に、関連する知識を目にする。記憶に焼き付けられていく。探すことが簡単になっていく。