{輪郭構造 K#9-C7C6/A-CB46}

デライトの輪郭構造は、階層的でもありネットワーク的でもある脳の構造をより統一的に表現出来るように、開発者が18年前に考案したものです。輪郭構造では、「ネットワーク状に交差する無数の階層構造」として脳を捉えます。

平面的な階層構造でどう立体的な情報を扱うか、このアウトライナーにおける最先端の課題に「立体アウトライナー」というキャッチフレーズを引っ提げて切り込んだのがデライトです。デライトは、階層構造とネットワーク構造の性質を兼ね備えた「輪郭構造」を新たに作ってしまうという暴挙に出ました。

知能増幅メモサービス・デライトを強く特徴付けるのは何も輪郭構造だけではありません。全ての投稿（輪郭）に自動で付与される「知番」（knumber，KNo., K#）という識別子が大きな役割を果しています。このスレッドでは知番について解説してみます。

デライトの場合、知性（ネットワーク化）と理性（階層化）は輪郭構造が、悟性（情報化）は KNS が担います。つまり、Twitter のように書き、ウィキのように結び付け、アウトライナーのように整理するということを限りなく円滑に実現しています。「世界初の実用的な知能増幅技術」たる所以です。

開発者（@Hiro_twst）がデライトの核となる輪郭法（輪郭構造を含む理論体系）を考案したのは18年前、17歳の時でした。この理論の限りない応用可能性を確信した開発者は、世界最高の富と名声への切符を手にしたような、まさに天にも昇る心地でした。2年後、この少年は自殺を考えるようになります。

デライトは、「頭の中にある情報を片っ端から描き出す」ように使われることを想定していますが、これは輪郭構造でなければ不可能でした。単純な階層構造では視点が限定されますし、単純なネットワーク構造では多過ぎる情報がノイズになります。これらに基くサービスは、結局似た「限界」を迎えます。

こうした、紙から一般的な個人知識管理サービスにいたるまで、従来の記録技術が持つ「脳からの距離」を無くすことを徹底して追求したのがデライトです。デライトは、頭の中そのものに限りなく近い情報を表現出来るように設計されています。その核が、ここでざっと説明した輪郭構造です。

デライトの UI において、輪郭は漫画の吹き出しを少し意識しています。人物が考え事をする時、ぽわーんと浮かぶあれです。これが「描き出す」のイメージです。それに覗き穴を開けると輪郭構造を視覚化することが出来ます。

デライト開発者は、この輪郭構造も含め独自のアイデアを広めることの難しさ、壁の大きさを当然ながら誰よりも痛感しています。多くの方も、反対側からデライトに壁を感じていることでしょう。何が言いたいのかというと、他の個人知識管理サービスもデライトから見て壁の向こう側にあるということです。

デライトにおける輪郭構造の背景には、ある種の哲学（認識論）から始まる「輪郭法」（delinography）という理論がありますが、まともに書き始めると一つのスレッドどころか論文になってしまう話なので、このあたりにしておきます。とりあえず雰囲気だけ掴んで頂ければと思います。