昨日は動揺したが,だいぶ落ち着いてきた。幸い大事には至らず,むしろこれも結果的に追い風になるような気がしてきた。
開発作業と相性が良かった輪郭整備兼一日一文を「輪郭整備兼文書整備」に置き換えることを思い付いた。8月上旬に機能実装,中旬に文書整備と考えていたが,あえて混ぜてしまうことにした。
来月から気分を切り替えるため,「全てのデライターへ」を一気に書き上げた。
「全てのデライターへ」を書きながら,用者が増えない“不思議な一年”について考えていた時,これがデライト開発の快調期と重なっていることに気付いた。
快調期が始まったのは昨年3月からだが,用者が増えないと感じるようになった時期と符合する。用者が少ないことで面倒事が減り,開発に集中しやすくなったとは漠然と感じていたものの,二つの現象をそこまで強く結び付けていなかった。宣伝の抑制はよくあったが,ごく感覚的なものだった。だから,ぱったり用者が増えなくなったことが不思議でもあった。
最近になってまた新規用者の増加が見られるようになったが,これは第四次宣伝攻勢開始後,第二次知番改良が終わり KNEST 隠しの実装方針がまとまった6月後半からだ。自動知番拡張と高速化は過去の宣伝攻勢を失速させていた課題だ。毎回何とかなるだろうと見切り発車していたが,今回は本当に上手く行った。6月30日の日記に「これでようやく青天井が見えた」と書いたように,初めて抑制の必要を感じなくなった。
用者対応の軽減や仕様変更のしやすさなどは枝葉末節で,結局,最適化を限界まで遅らせたことで高い開発効率を維持することが出来た。その環境を作り出すために,無意識にというべきか結果的にというべきか,用者数の抑制をしていた。宣伝の抑制もあるし,恐らく近寄り難い雰囲気も出していたのだろう。これに気付いて初めて,二つの現象が表裏一体であり,極めて合理的なものだったことが理解出来た。
ずっともやもやしていたので,目から鱗が落ちた気分だ。普通の企業にはまず出来ないことだ。快調期がいかに貴重な時期か再認識出来たし,現状認識が鮮明になったことで今後のデライト市場戦略にも良い影響を与えるだろう。
思わぬ収穫に繋がることが多いとはいえ輪郭整備兼一日一文に時間を割き過ぎているような気もするが,いずれにせよ新生デライトの完成は来月に持ち越すしかない時期だ。組計調整を始めることにした。
dg_kno_vac()
修正を終わらせて明日早朝出振るい,のつもりだったが,結果的にまた想定外の収穫を得てしまい早朝出振るいは見送ることにした。明日の状況次第では,早朝出振るいにこだわらず出振るいしてしまった方がいいかもしれない。
その代わり,今日は交度・出場整理がよく捗った。新括体採番法が出来た一昨年8月頃から2年近くも出場周りの本格的な作業をしていなかったため,錆びついた記憶と感覚を取り戻すのにどれだけ時間がかかるか,というのは不安材料の一つだった。それが,「第零番節の削除」に転換した8日の開発からわずか5日間で記憶も感覚も完全に戻ってきた。想定外とはいえ,今後の新生デライト開発を考えれば嬉しい収穫だ。
点検・まとめをして注意補足記法実装はいったん終了。十分使えるものにはなったので,ラベル・アイコン対応は後回しにする(注意補足記法の様子)。
結局,注意補足記法は以下のような形になった(「注意補足記法が出来ました!」より)。
<!--
これは編集用コメントです。表示されません。
-->
!--
*これは小さな注意書きです*(`!` で開始)。目立たせる必要のない義務的な表示などに向きます。
--
!!--
*これは普通の注意書きです*(`!!` で開始)。軽い警告などに適しています。
--
!!!--
*これは重い注意書きです*(`!!!` で開始)。重要事項などの表示に適しています。
--
!?--
*これは普通の補足です*(`!?` で開始)。読み飛ばしても構わない程度の補足に適しています。
--
!??--
*これはより有用な補足です*(`!??` で開始)。推奨事項やヒントなどの表示に適しています。
--
当時詳しく書いている暇がなかったが,この方針は2月27日の開発でまとまったものだ。
注意記法・補足記法に関しては当初 !
か ?
だけで書き分けるつもりだった(1月24日16歩)が,いざ ?
だけを並べて書くと,補足というより疑問点を書き込んでいるように見えてしまうことに気付いた。最初は一律 !
にする方が ?
を加えても「気付き」「発見」のような意味合いが感じられ補足記法に調和すること,編注記法からの派生であることがより分かりやすいこと,小さな注意書きと小さな補足の区別の難しさ・役割の重複を避けられることなど,利点が多かった。
結果的に注意記法・補足記法の一体感が強くなったため,名称もとりあえず「注意補足記法」としている。
Aejs_DG_rev
}{長期的視野に立って}{更新方法}...輪郭選り手抜控機能整備を概ね終え,ようやく出振るい出来た。追い追い修正していけばいい程度の軽微な不具合はいくつか見つかったが,抜控機能整備についてはここで一段落とすることにした。
この出振るいにより,中途半端な実装だった輪郭選り手抜控機能に一通りの機能が揃った。下書き抜控一覧も使えるようになり,抜控の把握が容易になった。予てから欲しかった新規描出フォームの消去・復元ボタンも抜控の削除のため追加した。18日の開発で実装した描写拡縮ボタンも使えるようになった。また,周辺の交度整理も大きく進み,理腑としての意義も大きかった。
利便性・信頼性の向上はもちろんのこと,昨年から中途半端な状態で引きずってきた当努が片付いたことによる精神衛生上の効果も大きい。昨年来の他の当努は本格的に着手していないか,着手して間もないので,ここから思考を整理しやすくなる。
抜控機能整備が長引いた最大の原因は,他にやりたいことが多過ぎたことだが,これ自体も決して簡単な作業ではなかった。ただ,この間に設計方針が変わったり深刻な不具合に気付いたりしたので,時間をかけたことで円滑に片付いた面もある。
再描出は知番でいいとして,新規描出の鍵をどうするか,というのは難しい問題の一つだった。昨年7月28日6歩から検索語を鍵に含めるようにして悪くなかったので,基本的にこれを踏襲することにした。ただし,全知検索窓から未送信の検索語まで取っていたため,これを書き換えると意図せず他の抜控を上書きしたり消去してしまう可能性があった(4月28日20歩で書いた消失不具合の原因だろう)。これは求頼文字列から取ることで回避した。
下書き抜控一覧についても,表示条件や領当てなど色々考えることが多かった。検討の結果,再描出下書きは,検索語無しの場合(上部メニュー同様)のみ輪郭一覧の上に表示(画面撮り),新規描出下書きは,他の抜控がある場合のみ新規描出フォームの上に常に表示させることにした(画面撮り)。邪魔になり過ぎない程度に気付きやすい。また,4月10日の開発で決めた通り,一覧は省略などせずにそのまま表示することにした。描写部のように高さ固定することも考えたが,やはり,用合いの複雑化と抜控を溜め込み過ぎる懸念があるため見送った。抜控の溜め込みは性能低下,消失リスクの増大(あるいはそれを補う作業コストの増大)に繋がる。目障りになったら消化するようにしてもらいたい。
一番難しかったのは鍵仕様の設計だった。一応,鍵仕様変更時の更新方法は考えていたが,手間を考えるところころ変えるわけにもいかないので,長期的視野に立って設計する必要があった。これもなんとか落とし所が見つかった。一時,鍵に仕様変更日時を含めることを考えていたが,これは複雑化を招くだけなので廃案とし,Aejs_DG_rev
に判別用の文字列を入れておくことにした。新規描出下書き抜控の鍵には自我知番を含め,自我の切り替えにも対応した。
その他,これまで描写のみ保存していたのを知名にも対応する,消去ボタン・復元ボタンを実装する,などこまごまとした問題を片付ける必要があった。
出振るい後,軽微な不具合がいくつか見つかったが,一番気になったのが,鍵仕様の更新処理の失敗だった。領下で十分な手定めをしたつもりだが,本番環境では一部の鍵が1回の処理で更新出来なかった。結果的に,3回実行する必要があった。開発者通類で localStorage の内容を見ても交度を見返しても心当たりがない。
少し迷ったが,時間が経つにつれ重要性が急速に低下する部分なので,調査は打ち切ることにした。最も使用頻度の高い私や常連用者達が出振るい後も普通に使えていることから,深刻な問題は発生していないと判断した。今後,同様の処理を書く際の注意点として記憶しておく。
一日一文。
25時過ぎ,およそ17歩かけ,「第四次宣伝攻勢に向けて」を書き終えた。
まず,強制録落ちが数回発生した。用者からの報告はあったが,初めてのことことだった。やはり下見を開いていたので,このあたりに原因がありそうだ。現時点では,連続多量握接による接渉譜類の破損くらいしか心当たりがない。
書き終えそうになった時,内容が消えてしまう事故も起こった。これは新規描出フォームにおける抜控機能の問題で,原因は見当が付いた。内容は頭に入っていたのですぐ気を取り直し,結果的に文章が洗練されたので良かった。
下見機能によって執筆効率が上がったこともあり思ったより長文が書けてしまい,新規描出フォームの1万字制限に初めて引っかかった。もっと長い文章も書いてきたが,いったん描出することなく一気に書き上げたのが初めてだった。maxlength
属性を付けていただけなので開発者通類で外して対処。
ひょんなことから,予てからの課題だった折り畳み記法が急速にまとまった。
折り畳み記法は,他の部区記法と組み合わせて使える汎用的な記法として実装していくことにした。以下のように,部区の開始行末に ^
を加えることで,その部区(見出しなら階層下の内容)が折り畳まれるようにする。厳密に言えば見出しは階層下の内容を含む部区ではないが,例外的に扱う。
・リストの折り畳み ^
・折り畳まれる項目
* 折り畳む見出し ^
折り畳まれる内容
+{埋め込みの折り畳み K#XXXX} ^
検討中,これがネタバレや NSFW のような閲覧注意の内容に使えそうなことにも気付いた。
補足記法・注意記法についての検討で,終了記号に区切り線(--
)も使えるようにすることを考えた時,以下のように区切り線の亜種として ^^
を使って折り畳めることを示してもいいのではないかと思い付いたことがきっかけだった。
?? 補足
補足内容
^^
この終了記号のように,他の部区にも統一的に応用出来る記法があれば何かと可能性が広がる。そこであれこれ検討してみると,部区の終了記号だけでなく開始記号側にも分かりやすい目印が欲しくなった。むしろそちらの方が自然な場合が多い。
^
に対応する記号なら v
が考えられるが,Cμ などと異なり自然言語を扱うデラングでラテン文字は導入しにくい。日本語はともかく外国語で問題が起きないとも限らない。
何より,下向きの三角形が一般に展開されていることを表す記号なので,折り畳まれている記号として v
を開始記号に添えるのは直感的ではない。となると,<
も >
もデラングではある程度活用の方向性が決まっているので,矢印的に使えそうな ASCII 記号は ^
しかない。
ここで,「行末に ^
」を思いついた。これなら折り畳みの記号としての直感性もあり,他記法とも組み合わせやすい。パンくず記法で「行末に >
」を採用する直前にあった案だが,微妙な違和感があり回避していた。この直感が大当たりだった。
そして終了記号の ^^
とも整合的に見える……と考え出したところで,今度はこっちの問題が気になってきた。まず,日本人の感覚ではぱっと見顔文字に見える。そこで,--
の亜種であることが分かりやすいように --^
を考えてみたが,空行を挟まないと特定の文字を指しているような記号に見える。
そもそも開始行末に1個あれば,特別な終了記号は要らないことに気付くまで時間はかからなかった。結果的に,非常にすっきりした形になった。
昨年6月18日の開発時点からは,以下の2案があった。
++ ラベル
折り畳まれる内容
--
? ラベル
折り畳まれる内容
!
前者がこれまでの最新案で,区切り線の --
と対応させて,++
を使う。ツリーの開閉記号にしばしば +
と -
が使われることに引っかけた案だったが,埋め込み記法(渡括記法)との紛らわしさから現時点での採用は考えにくい。特に最近では ++
を使った行内埋め込み記法を有力視していることもあった。無理に区別出来なくはないが,意味的な整合性を確保するのが難しい。
後者は,補足記法・注意記法の方向性が固まった今となっては採用の余地も皆無だが,当時から今回の検討のきっかけになった補足記法との組み合わせを考えていたことを示す案であり,歴史的な意義を感じさせてくれるものではある。
ついに自転車を買った。前々からぼんやり欲しいとは思っていたが,なかなか模体が決まらず,大して必要にも迫られず,踏ん切りがつかなかった。
金風以後,市内を中心に買い出しや事務的な用事で歩き回ることも増え,自転車くらいは必要かと強く感じるようになっていた。散歩も徒歩で行ける所はほとんど行き尽くしてしまい,少し飽きつつある。買い出しに関しては,ネットスーパーを利用することも考えたものの,店舗には店舗の面白さや便利さがあり,篭りがちな仕事の合間で良い運動や気分転換になっているので,自転車さえあれば不満はない。
実家にいくつかあった自転車は,盗まれたのか姉が持って行ったのか,いつの間にか無くなっている。最近惹かれていたのはダホン K3 だが,今のところそこまでの可搬性は必要ない。となると走行性能の点で費用対効果が低過ぎる。
もうこの際,実用性と最低限の見た目があればつなぎとしてシティサイクルでもいいかと思い立ち,昼前から散歩がてら自転車屋を巡ってみることにした。最初は近所でよく前を通る小さな自転車屋に入ってみたが,品揃えが少な過ぎたため,少し離れた大型専門店まで足を延ばした。
ここは流石に品揃えが豊富で,いくつか惹かれる模体が見つかった。一番気に入ったのは一通りの装備が付いた20インチ折り畳み自転車だった。趣味用自転車特有の面倒臭さがなく,適度にお洒落感はある。
この系統で黒だと2種類,かなり似た形状のものがあり,一方はフォルクスワーゲンの2021年型 VW-206G で本体価格は3万円台半ば,もう一方は1万円ほど安い独自ブランドの模体だった。そもそもつなぎなので最初は安い方でいいかと思ったが,よく見ると細部の美しさで価格なりの差があり,結構迷った。結局,ここで妥協するなら1万円くらいのシティサイクルと大差ないことに気付いて VW-206G を買った。防犯登録,保証・保守サービス,整備・防犯用品を一通り付けて4万3千円ちょっとで,すぐに乗って帰れた。
最初は1年くらいつなぎで持ってくれればいいかと思っていたものの,買ってみると,意外にも自転車欲があっさり満たされてしまった。元々合理的な移動手段として欲しかっただけで趣味として追求したいわけではなかったし,この模体自体の費用対効果が期待以上に高かった。
走行性能は,ぶらぶら走る程度なら以前所有していたダホンの Speed P8 と変わらない印象で,10万円ちょっとまでの20インチ自転車ではどれと比べても大差ないだろう。都内で見かける自転車の大半より見栄えも良い。
外観に関しては,そもそもこの形状が一番好みだったことに買ってから気付いた。最低限の装備しか付けていなかった Speed P8 と似ているとは初見では感じなかったが,後で写真を見比べると骨格が驚くほど似ていた。愛嬌とかっこよさを兼ね備えるこの感じの20インチ折り畳み自転車が元々ツボだったのかもしれない。新しい2022年型ではフレーム形状が変わってしまっているので買わなかったかもしれない。そう思うとしばらくはこれでいいやという気もするし,後継車のハードルは高そうだ。
見た目優先で折り畳み機能の使い道はあまり考えていなかったが,帰ってみると玄関に置いておくのが最適という結論になり,結果的にこの点でも大正解だった。
およそ10年ぶりの自転車には感慨深いものがあり,夜まであちこち走った。自転車によく乗っていた時期は長くないものの,平日日中でも毎日のように Speed P8 で都心を走り回っていたので,想い出は濃い。天気は悪かったが,涼しくて好都合だった。
考えてみれば,デルンの実用化と引き換えに自転車も自転車でぶらぶら走るゆとりも失ったようなもので,デライトと自転車の組み合わせは新しい体験をもたらしてくれそうだ。最近,睡眠の質が課題なので運動の機会が増えたのも嬉しい。座ってぼんやり考え事をしているよりはサイクリングでもしていた方がいい。