これまで「埋め込み記法」は渡括記法の一般向け名称としていたが,渡括記法の上位概念とすることにした。
「外部言語の埋め込み」を担う交度埋め込み記法の考案によって,これまでの渡括,すなわち「外部利素の埋め込み」に留まらない役割を持つようになったことが決定的だった。
概念として多くの人にはまず伝わらない「渡括」(トランスクルージョン)の代わりに「埋め込み」という表現を使うようになったが,これはこれで具体性に欠ける表現なので,結局「渡括記法(埋め込み記法)」のように併記せざるをえないという状況が続いていた。
妥協に過ぎなかった「埋め込み」という概念の曖昧さ,抽象性が交度埋め込み記法のような応用を可能にしたとも言えるので,むしろ積極的にこの抽象性を利用すべきではないかと考えるようになった。+
もどちらかといえば埋め込み一般に使うのが相応しい記号だ。
これで一般向けにも分かりやすい「埋め込み記法」を堂々と使えるようになり,すっきりした。