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{デライトはなぜ成功を急ぐのか K#F85E/E74C-65CE}

昨日の一日一文でも書いた通り,ネットサービスとしてのデライトは,十分な収益が上がっていないという一点を除けば極めて良好状態にある。開発者としては,そう高くはない収益目標達成をもって一応「デライトの成功」だろうと思っている。

デライトは,昨年2月13日に「正式離立リリース」した。と言っても,あまりに品質上の問題が多かったため,しばらくの間,宣伝はほぼしなかった。積極的な宣伝をしていた期間は,これまで合わせて半年くらいだろうと思う。サービスとしてはまだひよっこだ。

勘報コンピューティング最重要かつ成功例の無い分野であることを考えると,成功急ぎ過ぎなのではないか,と思うことも無くはない。成功が数年後でも十年後でも,別に遅くはない。むしろ,じっくり育てた方が成功確度は上がるだろう。

私が単に一発当てたいだけのサービス開発者ならそれで良かった。しかし,私の目的は,デライトの成功ではなく「希哲館事業の成功」にある。

デライトが成功し,GAFAM を軽く越えるような世界史上最大の企業を作り上げてようやく三分の一進捗か,というほど希哲館事業構想は大きい。「人類史上最大の事業構想」は伊達ではない。その後にやらなければならないことの多さを考えれば,デライトの成功にてこずっているわけにはいかない。

もう一つ,個人的感情でいえば,これ以上周囲迷惑をかけたくない,ということがある。

画一的と言われる日本にあって,私がここまで好き勝手に他人と違うことが出来ているのは,他でもなく環境おかげだ。デライト自体はついこの間出来たようなサービスだが,その下地20年くらいかけて作ってきた。ここに来るまでに私がかけた周囲への負担迷惑計り知れない。流石にそろそろ償い恩返しもしたい。


開発者肌感覚として,デライトの成功は「すぐそこ」だ。しかし,これほど歯痒い時期もない。

一般的な感覚かどうか分からないが,子供のころのマラソン思い出すゴールがすぐそこだと思うと,心理的距離は長く,足は重く感じるようになる。ここまで来てまだあるのか,という感じだ。

もっと分かりにくく喩えるなら,私はいま,パチンコ」で勝利を目前にしたカイジ気分だ。デライト上にある無数の輪郭パチンコ玉に見えてくる。流し込み続ければ勝てる。そう分かってはいても,勝つまで解放されることはない。

{三分の一}

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