{Slackware 時代 K#F85E/E74C-43CB}
宇田川浩行{Ubuntu 時代 K#F85E/E74C-F49B}
宇田川浩行{希哲館訳語の原点,サブスクと待っ読(まっとく) K#F85E/E74C-B90D}
宇田川浩行先日,デライトでも RSS 対応をした。以下のように,任意の輪郭一覧を RSS で「待っ読」(まっとく)ことが出来る。
この「待っ読」,フィードにおける〈subscribe〉あるいは〈subscription〉の翻訳語として昔考案したものだ。
今のようにデルン(デライト)で何でもかんでも記録するようになる前だったので,正確な考案時期は忘れてしまったが,デルンが実用化した希哲6(2012)年より前だったことは間違いない。ただ,しばらくは案の一つだったようで,希哲8(2014)年に改めて採用することを決めている(〈subscribe〉を「待っ読」と訳す)。
今となっては希哲館訳語の蓄積も膨大なものとなったが,そのほとんどはデルン実用化後に出来たものだ。「待っ読」は独自性を持つ最古の希哲館訳語と言える。「希哲館訳語の原点」と言っても過言ではない。
この「待っ読」,すでにお気付きかもしれないが「積ん読」にちなんだものだ。
そもそも〈subscribe〉の翻訳語を考えるきっかけは,phpBB3 という掲示板スクリプトの日本語パックを作りたいと思ったことだった。希哲館事業発足間もない希哲2(2008)年のことだ。
phpBB3 は,希哲館で情報交換のために使える掲示板として当時は有力な選択肢だった。かねてより必要を感じていた翻訳語整備も兼ねていた。今はデライトがあるが,このデライトを実現するためにデルンの実用化を目指すことになり,この望事自体は立ち消えとなった。
その中にこの用語があったが,直訳の「購読」では明らかに不自然だった。散々考えた挙句,投げ遣り気味に「積ん読」と訳すことを考えた(RSS フィード等の “Subscribe” は「積ん読 (つんどく)」か)。これは流石に無理があったものの,しばらくして「待っ読」の元になったわけだ。
{希哲紀元とは何か K#F85E/E74C-DC33}
宇田川浩行私はよく「希哲〜年」と書いている。例えば今年(2021年)なら希哲15年となる。これは「希哲紀元」という希哲館独自の紀年法だ。希哲館事業発足の2007年を希哲元年とし,そこから希哲2年,希哲3年と数えていく。
この希哲紀元を私的に使い始めたのが希哲8(2014)年頃だから,もう7年ほど経つ。
希哲館訳語からも分かる通り,希哲館では日本語を最重要視している。日本語の力を活かして知識産業革命を成し遂げ,日本語を世界中に広めたいと思っている。
ところがここで一つの問題があった。日本語で使える普遍的かつ合理的な紀年法が無かったのだ。
我々日本人は元号に慣れているし,愛着を持つ人も多いだろうが,元号はあくまでも天皇の権威に由来するものであり,外国人に押し付けられるものではない。紀年法としての分かりやすさを犠牲にする代わりに時代感を共有しやすいなどと言われるが,それも国内の問題に過ぎない。
それでも日本人は元号を使うんだ,と言えるほど元号にこだわりがあるのかと言えば,実態はそうでもない。西暦も当たり前のように使われており,面倒だから西暦だけにしてくれという人もまた多い。ではその西暦に問題が無いのかと言えば,キリスト教の価値観に基く紀年法が中立なわけはない。
キリスト教徒の少ない日本で,元号を捨てて西暦だけを使うようになった日本人というのも奇妙だろう。かといって,元号のみを使うのも皇紀を使うのも現実的ではない。併用している現状が良いのかと言うと,やはり面倒なことが多々ある。
残念ながら,日本語の現状として,気持ち良く使える紀年法は無い。この気持ち悪さに自分なりに決着を付けたかった。希哲紀元を使い始めた動機はそんなところだ。