Notion は見慣れているものから入れるけど,デライトは全く見慣れないものを最初から理解しなければならない。この違いは単純性よりずっと大きい。

{あれK#F85E/A-E74C-E198}

{あれK#F85E/A-E74C-F623}

{希哲16年2月7日16歩 K#F85E/A-E74C-5EF4}
昨日の調整後,描写内見出しで5階層分の装体を用意すると中景輪符が <h2>
から始まる場合に第5階層以下の見出し装体が変わってしまうことに気付き再調整(再修正後の画面撮り)。
最終的に,見出し装体は4階層分あれば十分かつ最適と結論付けた。実際には第3階層を使うことも稀だ。
見出し記法の階層の深さに制限は無いが,装体の表現の幅は有限なので,滅多に使わない下位見出しまで考慮すると使用頻度の高い上位見出しの表現の幅が狭まってしまう。
4階層なら丁度4種類の下線でまとまる。第5階層がほとんど単なる太字になっていたので中途半端だった。文字サイズも,分かりやすく 1.3em
,1.2em
,1.1em
,1em
と0.1em刻みに出来,しっかりメリハリがついた。
0.05em刻みは Chrome では意図通りに表示されたが,何故か Firefox と Safari の通常倍率表示では 1.1em
と 1.15em
の違いだけが全く分からないという問題もあった。
<h6>
相当以下の見出し記法は全て <h6>
になる仕様は据え置くつもりだったが,これは階層関係の観点から再考する必要があるかもしれない。<p.heading>
にしている pandoc のようにすべきか。結局横並びになるなら同じな気もする。
`<small>`
}{置き換えられる}{補足部区}{注意部区}{一段階目}{希哲16年1月24日4歩}{強調度}{注意記法}...
{希哲16年1月24日16歩 K#F85E/A-E74C-1FEF}
4歩の案を以下のように修正した。強調度に応じて三段階となる(補足記法も同様)。
!--
小さな注意書き
--
!!--
通常の注意書き
--
!!!--
重要な注意書き
--
装体は,23日2歩の案を下敷きに,境界線・背景色無しで font-size: 0.8em
程度にした小書きのものを加える。この場合,一段階目の注意部区・補足部区は装体的に区別出来なくなるが,そもそも小さな注意書き・補足の違いは曖昧なものなので自然といえば自然だ。
そもそも,注意書きは目立つように書かれるものばかりではない,というところに引っかかっていた。
二段階か三段階かは迷ったが,二段階にして後から追加出来なくなるよりは,三段階にして一段階目が無用の長物になる後悔の方が小さい。
当初,記号の数で「重要度」を表すことにしていたが,内容の重要性と装体の目立たせ方は必ずしも一致しないので,「強調度」程度の意味合いにしておくべきかもしれない。
例えばデラング文書では,目次の項目の末尾に <small>----輪郭記法</small>
などと書いているが,これを ?----輪郭記法
に置き換えられるかもしれない。
23日12歩で書いた「小書き括弧記法を使わずに文字を小さくしたいと思うことはたまにあった」とはこのことだったが,あくまでも文字装飾記法の一種である文字サイズ記法やフォント記法で <small>
相当の表現を完全に代替は出来ない。

{vbLf,vbCr,vbCrLf,vbNewLine の違い K#F85E/A-4B1D}

{デライトの対 Notion 戦略 K#F85E/A-E74C-4A71}
デライト市場戦略では現在,対 Notion 戦略を最重要視している。
もっとも,“個人知識管理サービス”あるいは“高機能メモサービス”に分類されるようなサービスがいま対 Notion 戦略を最重要視していないとしたら,それはそれで問題だろう。それほど Notion の勢いは他を圧倒している。
では,個人知識管理サービス市場はこのまま Notion 一強に落ち着くのだろうか。私はそれも違うと思っている。Notion の勢いを上手く利用して,台頭してくる“次”が十分にありうる。その位置に誰がつくか。これこそ,今この分野で行なわれている最も重要な競争だ。
昨年,本格的な市場調査を始めてから間もなく,デライトでは対 Roam Research 戦略を中核とするようになった。Roam Research は階層構造とネットワーク構造を統合しようとしている点でデライトに似ているように思えた。
その後,Roam Research がやや伸び悩みがちになってしまい,代わりに Notion が急速に人気を集めるようになった。
実は,当初デライト市場戦略では Notion をほぼ完全に無視していた。多機能主義的な Notion に対して,「最小高機能主義」を志向するデライトは全くの別物に見えたからだ。お互い,全く違うところを目指しているのだから,競争することもあるまいと思っていた。
しかし,これまで話題性に乏しかった個人知識管理サービスという分野で,Notion の流行を利用しない手はない。そこで,Notion とデライトの違いを上手く使って売り込む戦略を考えるようになった。
Notion に対する熱狂はそう長くは持たない,と私が考えている主な理由に,Notion の「型」がある。
Notion は自分だけの型を作れるサービスだ。それが楽しいという人も多いし,そこで躓く人も多い。自分の思い描いていたように情報を管理出来る……Notion が実現したこの「夢」が,実は個人知識管理という観点からは落とし穴になる。
(なぜ落とし穴になるのか,というのは一日一文で語り尽くせることではないので,なぜ脳に型が無いのか,なぜシステム設計は難しいのか,といったことから各々考えてみて欲しい)
それに多くの人が気付く時は必ず来ると思っているが,それがいつになるのかは分からない。早くとも数年はかかるかもしれない。結局,そんなことは自分で実践してみて,壁にぶつからなければ分からないことだからだ。
ただ指をくわえて待っているわけにもいかないので,デライトも山積する課題を片付けながらその時を待ちたい。

{ネットサービスにおける「成功」とは何か K#F85E/A-E74C-A43E}
ネットサービスで「成功」と聞くと,有名で,人気があって,という感じにイメージする人が多いだろう。ただ,サービス開発の現実はそこまで単純ではない。企業は,顧客や投資家の手前,明るい側面ばかり見せようとするものだ。世の大抵のサービスは,何らかの意味で「火の車」だと思って間違いない。
デライトも一応ネットサービスに含まれるし,今は収益目標達成に向けて邁進しているところだ。利用者の方から色々な助言を頂くこともある。その中で,外から見た「成功」と内から見た「成功」の違いについて考えさせられることが多い。
デライトは,「安定拡大戦略」と呼ぶ戦略を取っている。その名の通り,急拡大を避け,制御可能な範囲で安定的に拡大を続けていく,という戦略だ。つまり,世間でイメージされるような,バズって有名になって上場するなり売却するなりして大儲け,というような「成功」は,元よりデライトの目指すところではない。それどころか,避けたいとすら思っている。
これは,デライトが希哲館事業の一環として開発されているからだ。希哲館事業は,知能増幅(IA)技術による民主主義・資本主義の革新を目的とした事業であり,その性質上,独立性は生命線にも等しい。
ソクラテスが何と闘い,何に殺されたのかを引き合いに出すまでもなく,金・権力・権威・大衆は,どれも知が従ってはならないものだ。出資に頼ることも寄付に頼ることも出来ない。となれば,自分で稼げる範囲で運営していくしかないわけだ。
投稿で賑わっているのが成功しているサービスかというと,それも難しいところがある。閑古鳥が鳴くような状態も困りものだが,低質・悪質な投稿であふれ返っているような状態がデライトにとって望ましいとも言えない。特に恐れているのは,よくいう「コミュニティの空洞化」だ。悪貨が良貨を駆逐するような状況に陥いることは何としても避けたい。
個人開発のサービスによくあるのが,何かの拍子に爆発的人気を得たものの,運営費などが捻出出来ず,どこかの企業に売却あるいは譲渡せざるを得なくなった,という例だ。それなりの金額で売却出来れば成功と見る人もいるが,デライトでは最悪の失敗として想定している。
デライトは,希哲館事業の心臓のようなものであり,万が一にも手放すことはない。手放すくらいなら心中するという覚悟で開発している。
デライトは,今のところ,有名サービスでもなければ人気サービスでもない。では上手く行っていないのかというと,面白いことに,世にも珍しいほど上手く行っているサービスなのだ。
世界初の実用的な知能増幅技術を実現した輪郭法という基礎理論は,私が17歳の頃に考案したものであり,デライトの実装も全て私の手によるものだ。周辺技術もオープンソースを基礎として独自開発に最適化したものを応司(OS)から論組言語,範枠にいたるまで整備している。
例えば,用合い(UI)設計,語体やアイコンの制作といったことから,論組,サーバーの管理,広報,経営まで,とにかく何でも一人でやっている。デライト上にある中核的な献典も私が書いている。
別に自慢話をしているわけではない。これが意味することは,デライトが驚異的に高効率に開発・運営されているということだ。普通の開発現場というものを知らなければなかなか想像出来ないことかもしれないが,サービス開発者にとっては喉から手が出るほど欲しいような環境を,すでに手にしているのだ。こればかりは,GAFA のような超大企業が金を積んで手に入れられるものでもない。
人件費がかからないのは言うまでもないが,中核となる全ての権利・権限を開発者が保有しているので,組織ならどんなに早くても3日かかるような意思決定が,目を瞑って3分で出来たりする。
サービスそのものも,利用者の方々のおかげで,開発は快調,治安は良好,トラフィックは安定的に成長しているという理想に近い状態にある。
収益目標達成というのは,まともに稼げていないという点以外はほぼ完璧なデライトを完全無欠にするための挑戦だ。それも,決して非現実的な目標ではなく,見通しは明るく,時間は十分にある。しかも,超低経費のおかげで,仮にずっと稼げないままでも開発者が生きている限り潰れる心配は無い,ときている。
華々しく成功しているように見えるサービスのほとんどは,人間的・金銭的・技術的な何らかの問題を抱えながら運営されている。それを考えれば,まだ成功と言うには早いが,「デライトが目指す成功に最も近付いているのはデライトである」とは言える。
……昨日,早くも3日目にしてサボってしまった一日一文だが,今日は取り返そうと少し長めに書いた。
気合いの空回りと疲労のせいか,思っていたよりくどく,何が書きたかったのか分からない文章になってしまった。お目汚しだが,開発者がデライトの現状をどう見ているかの参考までに残しておく。
