{問題 K#9-C7C6/A-46F1}

KNS は個人知識管理サービスにとっての革新であると同時に、SNS にとっての革新でもあります。SNS の根本的な問題は「情報が単純化されやすい」ことや「感情の上に立つものがない」ことですから、SNS を規制するよりも KNS に変えてしまうことが抜本的な解決策になりそうです。

その感覚の差というのは、もしかしたら言葉で埋まるようなものではないのかもしれません。デライト開発者も普通とは言い難い人間です。これはマーケティングにおいて致命的な問題かもしれません（笑）。

本格的な宣伝を始めてからまだ半年も経っていないデライトですが、ありがたいことにこれまで沢山の反応を頂きました。その中で、ちょっと考えさせられるご感想が「使い道が分からない」というものでした。これ、考えてみると結構根深いデライトの問題です。

当初、希哲館訳語はその Org-Mode でちまちま管理していましたが、やはり平面的な階層構造で扱える情報ではなく、貧弱なものでした。ウィキには同形異義語を上手く扱えないという語彙研究には致命的な問題がありました。そこで「立体階層構造」で同形異義語も区別出来るデライトの出番だったわけです。

デライトは、見ての通り日本語を重視しています。開発者は日本生まれ日本育ちの日本人ですし、日本から世界に向けてデライトを育てていきたいと考えています。そこで進めてきたのが、現代日本語の大きな問題である「カタカナ（外来語）依存症」を克服するための翻訳語整備です。

デライトには、登録もせずに完全匿名で書き込むことも出来ますが、これは「おまけ」程度の機能なので問題が生じたら即座に「尻尾切り」することが出来ます。匿名掲示板では存在意義に関わりますが、デライトでは大した問題ではありません。

デライトは本質的にかなり荒らしにくいシステムです。以下スレッドで説明しているように、膨大な情報を扱うため「ゴミ」が問題になりにくいですし、効果的に荒らすには賢くなる必要があります。

もともとデライトは、コンピューターで「意味を書く」ことは出来ないか、という問題から研究が始まっています。つまり、文字コードではなく、「意味コード」として文章に意味を埋め込む技術でした。これについては以下のスレッドでも解説しています。

さて、こうした問題を解決するための仕組みをデライトがどう持っているか、という話まで今日はするつもりだったのですが、間がまた長くなり過ぎました。読みにくいので、ここまでは「テキスト・ルネサンス」についてのスレッドということにして、続きは新しいスレッドでしたいと思います。また明日。

こういう視野でデライトの現状を捉えると、実は非常に恵まれていることが分かります。逆に、いまデライトが「ファイルのアップロード容量」を問題にするようなありきたりなサービスだったらと考えてみて下さい。その時点で負け戦なのです。